2023.06.07

ペット旅行(犬)の注意点とは?いつからOKなのか事前に必要な準備は何かを解説

ペット旅行(犬)の注意点とは?いつからOKなのか事前に必要な準備は何かを解説

CONTENTS

    コロナ禍が落ち着き、愛犬を連れて旅行がしたいと考えている方は多いのではないでしょうか。犬を連れて旅行をするには多くのルールがあります。
    この記事では、愛犬と一緒に旅を楽しむための事前準備について解説します。

    ペットと旅行できるようになるタイミング

    ペットとの旅行には、ペットを飼い始めればすぐにでも行けるというわけではありません。
    ペットは生き物のため、病気の予防やマナーなど、旅先で困らないようにさまざまな準備をしておく必要があります。
    この章では、ペットとの旅行に必要な準備の具体的な内容を説明します。

    ワクチン接種が完了した

    狂犬病の予防接種は感染症対策のための必須条件です。
    狂犬病は致死率が非常に高く、人にも感染する病気のため、年1回のワクチン接種が必須です。宿泊施設を利用するための条件として提示されているところが多く、そのような施設では、ワクチンの接種証明書を持参する必要があります。
    犬種次第で異なりますが、予防接種が完了していれば、生後4〜5ヶ月頃には旅行へ連れて行っても問題はありません。
    加えて、夏ならフィラリア感染の予防、山やキャンプ場など自然の豊かな場所へ行く場合はノミ・ダニ対策の薬を処方してもらうとよいでしょう。

    トイレのしつけが完璧になった

    飼い主の声がけでトイレができるよう、しつけをしておくことは、自身やペットだけでなく、周囲に不快感を与えないために重要です。
    旅行中に宿泊施設や公共の交通機関・飲食店などでペットが粗相をしてしまうと、周りの人に迷惑をかけてしまううえに、追加料金が発生することもあります。そのようなことがあると楽しい旅行にはならないでしょう。
    「お座り」や「待て」などの指示をきちんと聞くようにしつけておいたり、トイレのしつけがしっかりできていれば、お互いのストレスが少なく済みます。

    人やクレートなど身の回りの環境に慣れた

    愛犬に「社会化トレーニング」をして、身の回りの環境に慣れさせておきましょう。
    「社会化トレーニング」とは生後3ヶ月頃に出会う人間・動物・初めての場所・音・物に対し、興奮しすぎないように慣らす訓練のことです。旅行中は、慣れない移動や知らない人・知らない場所との接触でパニックになりやすいため、旅行の前に少しずつ未知に慣れさせておくとよいでしょう。
    また、クレートやケージのような狭い環境に慣れさせておくことも重要です。旅行中にはクレートやケージで過ごすことが多いため、事前に慣れさせておくことで、愛犬にとってのセーフティーエリアとして役立ちます。

    旅行までの事前準備

    愛犬のしつけが順調に進んできたら、旅行の計画を立てましょう。犬の負担にならない旅のコツについて解説します。

    ①行き先を決める

    初めての旅行は愛犬への負担が少ないように、車で2〜3時間程度の近場で山や湖、広い公園など犬が喜びそうな場所をピックアップするとよいでしょう。

    ②移動手段を決める

    自家用車での移動なら、自分達のペースで休憩でき、ドッグランのあるサービスエリアもあるため、犬への負担を軽くできます。もし、粗相をして汚しても他の人には迷惑がかかりません。
    最近では「ペットの同乗可」のレンタカーも増えています。クレートが入るサイズか、どのくらいのサイズの犬なら乗れるかを確認しましょう。
    電車・新幹線・バスに乗車する際は、ケージの大きさや重さに制限があります。
    電車は鉄道会社により条件・料金が異なりますが、キャリーバッグのサイズは縦×横×高さの合計が120cm 重さ10kg以内の指定があり、料金は1つ290円程です。このサイズは小型犬は電車に乗れますが、中・大型犬は乗れません。
    飛行機では犬は「貨物扱い」です。
    このように、車以外の移動手段は少なく、遠くへ旅行することは難しいです。
    その他の移動手段として、フェリーではドッグランや客室で犬と一緒に過ごせるプランもあるため、本州から出て遠くへ旅行したい時に使えます。

    ③宿泊場所を決める

    犬の宿泊が許可されている宿か、宿泊が可能でも、犬がベッドで寝ることを禁止されていないか、他にも条件が提示されていないかを確認しておきましょう。
    犬同伴専用のホテルを選べば、飼い主同士の交流も楽しめます。条件に合わない場合は、キャンピングカーで車中泊をするという方法もよいでしょう。

    旅行に持っていくもの

    ここでは旅行に必ず持って行く物、持って行くと助かる物を紹介します。
    慣れ親しんだものを使ったほうがよいため、旅行のために新調するのではなく、普段使用しているものを持っていくということが重要です。

    必要な持ち物

    ・狂犬病ワクチンの予防接種証明書(鑑札)
    ・酔い止めの薬(乗り物酔いしやすい犬の場合)
    ・おやつ、ドッグフード(普段食べ慣れている物)
    ・水(飲み水)
    ・普段使用しているベッド、クレート、ケージ、毛布など(慣れない場所でもリラックスできる)
    ・リード、ハーネス
    ・マナーウェア(犬用おむつ移動中、ホテル、食事などの際につけていると便利)
    ・トイレシートとレジャーシート(床を汚すのを防ぐ)
    ・汚物を入れる袋
    ・ウエットティッシュ

    持っていくとよいもの

    ・迷子札
    ・キャリーバッグ(移動に使用。カートタイプが良い)
    ・消臭スプレー(臭い対策)
    ・汚れても良いタオル(足ふき、嘔吐や粗相したとき、雨で濡れたときにあると便利)
    ・ペットシーツ(宿泊地のベッドを汚さないため)
    ・飲み水、水入れ、食器(いつも使っている物)
    ・ブラシ
    ・コロコロクリーナー(抜け毛の掃除)
    ・洋服
    ・おもちゃ
    ・クールマット・冷却グッズ(夏季)
    ・保温グッズ(冬季)

    旅行に行くときの注意点

    旅行先は何もかもが普段と違う環境です。旅が初めての愛犬にとっては、不安を感じることが多く、いつもはできていることも、失敗してしまうことがあります。
    このようなときに備え、さまざまなストレスから愛犬を守るためのコツを紹介します。

    普段通りに過ごせる環境づくり

    普段と違う環境にいるとストレスを感じるため、宿泊施設で出されたフードを食べないことがあります。そのような時のために、食器やいつものフードなどいつもの慣れたものを持参するとよいでしょう。
    移動手段が車なら、普段使用しているシートや毛布を敷くとリラックスできます。
    旅先では飼い主もあちこち見て回りたくて、愛犬から目を離してしまうことがあるかもしれません。そのようなとき、飼い主の姿が見えないと犬は不安になり、吠えたり、粗相をしてしまうことがあります。極力、愛犬から離れない、マナーウェアを装着しておくと良いでしょう。

    車内の温度設定

    車やクレート、キャリーバッグ内はすぐに温度が上がるため、短時間であっても愛犬を車内に残すことは危険です。
    子犬はまだ体温調節がうまくできず、体調を崩しやすいのです。そのため、子犬の初めての旅行は過ごしやすい気温の時期が理想です。
    夏の時期は熱中症、冬の時期は寒さにも気をつけなければなりません。車内の温度は20℃から23℃、湿度は50%から60%を目安に調整しましょう。
    夏はクールマットや冷却グッズ、冬は保温グッズを準備しておくと便利です。

    乗り物酔いやダニへの対策

    犬は乗り物酔いをしやすいため、普段から車に乗せて慣れさせておく、かかりつけの病院で酔い止めを処方してもらう、当日はいつもより早めに朝食を済ませておくなどの対策をとるとよいでしょう。
    ダニやノミの対策としては数日前には駆除の薬を済ませておき、旅行の直前にブラッシングをして汚れを落としておくことがおすすめです。

    周囲への配慮

    旅行中は、公共の場所ではアレルギーのある人や犬が苦手な人もいることを意識して行動を取ることが大切です。ドッグランのような場所以外では、必ず首輪、胴輪とリードを装着し、しっかりリードを握ってください。
    犬専用でないタオルやベッドを使わないようにし、ゴミは持ち帰りましょう。

    まとめ

    愛犬との旅行の事前準備には、狂犬病のワクチン接種やさまざまな病気の予防対策、トイレのしつけ、社会化トレーニングをしておくことが重要です。愛犬の負担にならない旅行計画を立て、旅先へは普段使っているものを持って行きましょう。
    近年は、宿泊施設やドッグカフェ、ドッグランなど、ペットを連れて楽しめる場所が増えています。しっかりと事前準備をしておき、さまざまなルールを守って、愛犬と一緒に楽しい思い出を作りましょう。

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