2023.06.07

ねこ草は絶対にあげるべき?欲しがるワケや与えるときのポイントもあわせて解説

ねこ草は絶対にあげるべき?欲しがるワケや与えるときのポイントもあわせて解説

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    猫を飼う上で、キャットフード以外で与える食べ物の1つがねこ草です。
    これから猫を飼おうと思っている人や、最近飼い始めたばかりの人は、ねこ草が猫にとって必要かどうかが分からない人も多いでしょう。
    本記事では、ねこ草について、必要性やメリット、注意点を解説します。

    ねこ草とはどのようなものか

    ねこ草とは特定の植物を指す言葉ではなく、猫が好む草の総称です。
    販売されているものにはイネ科の植物が使われています。全ての商品が「ねこ草」の名称で売られているわけではなく、キャットグラスやペットサラダと名付けられて売られている商品も同じものです。
    すぐに猫が食べられる程度まで育ったものを購入する以外に、自宅で育てることもできます。コンパクトな栽培キットが市販されているため、初心者でも気軽に栽培できます。

    ねこ草は絶対必要か?

    家の猫にねこ草を与えてみたが食べなかったという人は多いでしょう。ねこ草は全ての猫が好んで食べるわけではなく、おやつと同列の嗜好品の側面が強い商品です。
    猫は元々肉食動物であるため、植物であるねこ草は成長に必要なものではなく、キャットフードをきちんと食べていれば、与えなくて問題ありません。

    ねこ草を欲しがるワケ

    本来は肉食動物で成長に必須でないのであれば、何故ねこ草を好む猫がいるのでしょうか。猫がねこ草を欲しがる要因ははっきりと分かっているわけではありませんが、一般に考えられる理由2つを紹介します。

    食感や香りが好き

    ねこ草が好きな猫は、ねこ草の固めの食感や香りを好んでいる可能性があります。
    食べ物の栄養や味だけではなく、食感も猫が気に入るかどうかの要因として大きいといわれているため、単に食感が楽しいという理由で食べていることは大いに考えられます。
    もし飼っている猫がねこ草を好きで、ほかのおやつや主食のキャットフードへの食いつきが悪いときは、固めのキャットフードに変えてみるとよいでしょう。

    ストレスを発散している

    ねこ草をよく食べている猫は、食べるというよりは噛んで遊んでいるような感覚だとも考えられます。固い草を噛んだり引っ張ったりすることでストレスを発散し、気分転換をしているのです。
    ねこ草は飲み込んでしまっても問題ないため、布やプラスチックのおもちゃよりも安全に与えられます。食事ではなく遊びの一環として与えてもよいでしょう。また、室内飼いの猫でも、ねこ草があれば家にいながら自然を感じられます。

    ねこ草をあげるメリット

    猫自身が好きだからという意外に、飼い主にとってねこ草を与えることに利点はあるのでしょうか。
    ここでは、ねこ草を与えることで得られるメリットを紹介いたします。猫の健康面で不安がある人は参考にしてみましょう。

    毛玉を吐き出すのを助ける

    猫がときどき嘔吐するのは、グルーミング(毛づくろい)のときに飲み込んだ抜け毛を毛玉として吐き出すためです。ねこ草を食べることで胃の粘膜が刺激され、毛玉を吐き出しやすくするのではないかと考えられています。
    猫の消化器官に毛玉が貯まった状態を「毛球症」と呼び、食欲がなくなったり水を飲まなくなったりする症状が出ます。
    毛玉を吐きたくても吐けない状態が続くと体調に関わります。飼っている猫があまり毛玉を吐かないと感じるときは、ねこ草を与えてみるとよいでしょう。

    便秘の改善が期待できる

    ねこ草には食物繊維が多く、整腸作用があると考えられています。
    本来肉食動物である猫は、普段の食事ではあまり食物繊維を摂れないため、便秘になりやすい傾向があります。また、便秘予防として水分を多く摂らせようとしても、猫は中々飼い主の思うように水を飲みません。
    飼育下ではねこ草を与えてやることが、簡単にできる便秘予防だといえるでしょう。吐き出しきれなかった毛玉も便と一緒に排泄されるため、便秘予防は前述の毛球症対策の一環であるといえます。

    ねこ草を与えるときの注意事項

    ここまでねこ草を与えた方がよい理由を解説してきましたが、猫の年齢やねこ草の状態によっては与えないほうがよいケースもあります。
    ここからは、猫にねこ草を与える前に覚えておきたいことを紹介します。

    子猫には与えない

    猫は本来肉食動物であり、植物を食べて十分な栄養を得られる内臓の作りではありません。消化機能が整っていない子猫にとって、ねこ草を食べることは負担が大きいと考えられています。
    胃腸の機能が整った1歳以上の猫であれば問題なく与えられるため、年齢を把握しておくことが重要です。
    先住の猫がいるときに子猫を引き取ったり拾ったりしたときは、子猫が誤食しないところにねこ草を置くようにします。

    若葉を与える

    成長したイネ科の植物は固くなり過ぎるため、ほとんどの猫は育ちすぎていない、若いねこ草を好みます。そのため、食べ残されて固くなった葉は取り除いてやると食いつきがよくなります。猫がねこ草を食べなくなったと感じたときは、ねこ草が育ちすぎて固くなっていないかを確認しましょう。
    自宅でねこ草を育てている場合は、猫が1度に食べきれないほど育てないようにすると、管理しやすくなります。

    大量に与えない

    前述の通り、ねこ草には消化を良くする効果があります。ただし、食べ過ぎてお腹がゆるくなることもあります。個体によっては吐いてしまったり、中毒を起こしたりすることもあるため、短期間に大量に与えない方がよいでしょう。
    もし食べ過ぎているのに猫がねこ草を食べたがるときには、ねこ草の代わりになるおもちゃを与えたり、胃腸に負担の少ないおやつを与えたりしてねこ草から意識がそれるように工夫することをおすすめします。

    危険な植物を与えない

    ねこ草を食べるからといって、猫は全ての植物を食べても大丈夫という訳ではありません。人間には無毒でも、ねこが口にすると有害な植物はたくさんあります。ユリ科・サトイモ科・ナス科・ツツジ科・キンポウゲ科は猫が口にすると中毒になります。
    特にユリは、飾りとして生けられている花瓶の水を猫が舐めて体調を崩すことがあるため、猫がいる家庭では避けた方が無難です。また、サトイモ科やナス科の植物を扱う台所には、猫が入ってこないよう工夫しましょう。

    まとめ

    ねこ草は猫の健康維持においてよい効果をもたらします。また、おやつとしてだけでなく、誤飲を気にせず与えられるおもちゃの側面があります。飼い猫の毛玉や便秘が気になる方は、1度取り入れてみるとよいでしょう。

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